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コンクリートaiサロン|2024年1月



体操競技の美しさとコンクリート!?


   國吉 慎一


 

 先日、「体操競技の美しさと健康維持」と題しまして仙台市出身で2020年東京五輪種目別鞍馬競技の決勝に出場されました、鞍馬の世界的なスペシャリスト亀山耕平選手を4歳から中学校卒業まで育てられた体操クラブ(仙台市内)の横山代表によるこれまでの体操競技の普及、地域社会との連携及び健康体操等についての講演を拝聴する機会がありました。

 横山先生は、動画の中での亀山選手の足先まで伸びた美しい鞍馬の演技は、世界一と絶賛されておりました。(2013年世界選手権種目別鞍馬競技の金メダリスト)

 

 ところで、体操競技とコンクリートと何の関係があるのかと思われる方もおられると思います。(正直言いましてあまり関係ないかも??)

 実は、東京2020オリンピック・パラリンピックの主要施設のひとつである、有明体操競技場のエントランスにコンクリート構造物の長寿命化と考えられますが、超低収縮コンクリート(ゼロシュリンクコンクリート)が採用されております。

 ゼロシュリンクコンクリートは、初期の温度収縮も低減できる中庸熱ポルトランドセメント等を使用し、コンクリートの乾燥収縮を極力防止した上で、わずかに生ずる収縮をあらかじめ加えた膨張材及び収縮低減材等でその収縮分を相殺し、最終的な収縮をほぼ「ゼロ」とした大手ゼネコンが研究・開発そして実用化されました画期的なコンクリートと言われております。(参考技術資料より)

 現在、インフラの老朽化対策は建設投資を非常に圧迫させていることから、今後新規に建設されるコンクリート構造物にも長寿命化に資する新技術・新材料等が求められていると考えます。


 話は変わりますが、世界一の長寿国となった日本では、健康寿命と平均寿命の差が男性で約8年、女性で約11年あると言われております。健康寿命をいかに延ばし、平均寿命との差を短くすることが急務であると考えます。

 既設コンクリート構造物においても、健康な状態で使用することが必要であり、人の健康管理と同様に健康寿命は非常に重要と考えます。現在、インフラ整備の基本は「予防保全型」と考えられておりますが、補修のタイミングを早めに行う事が補修費用を低く抑え、

コンクリート構造物を長寿命化そして、延命化させられる可能性が高くなると考えます。

 私たちも健康維持・管理のために、持久力・筋力・柔軟性の3本柱の体力作りで「予防保全」を図って参りたいと思います。

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