The Future of TOYOTA
久保田 裕康
新型コロナウィルスの感染防止の一環として、当社においてもテレワークが推進されており、慣れない毎日でストレスが溜まっています。そんな中で、日頃は警察小説などしか読まない私ですが、ライフスタイルなどが変わってくるとの話がテレビなどで聞くことが多くなってきていることもあり、柄にもなくビジネス書を何冊か読んでみたので、面白かった本「トヨタの未来」を紹介します。この本は、2017年12月から2019年10月までの約2年間、日本経済新聞・中部経済欄に連載した『トヨタの未来』に加筆修正されたものです。
トヨタグループは、ソフトバンクとの提携、MaaS*1への対応、スズキ・マツダ・スバルとの資本強化、静岡のコネクテッドシティ「Woven City」建設発表など、大きく未来を見据えた第三の創業*2に改革を遂げようとしており、その内容が詳しく説明されています。
どの業界もそうですが、特に日本の基幹産業である自動車業界全体を取り巻く環境が激変し、CASE革命*3という波が押し寄せていることがその背景にあります。ドライバーを必要としない自動運転車が実用化されれば、クルマと消費者の関係は大きく変わるとことが予想されます。そこにグーグル、アップルなどの異業種の巨人が主導権を狙って競合しています。その中でトヨタは「トヨタだけは大丈夫、安泰だ」と改革を怠ければ、トヨタの将来はないという危機感をもっているという感想の一冊でした。
また、土木学会誌5月号に「次世代交通と土木 -新たなモビリティの可能性-」という特集がありますので併せて読んでいただければ、私達の仕事にも少しリンクしてくるのではないかと思います。
最後にオンライン会議などで社内外とも簡単に意見交換ができるようになってきており、業務効率化が進み、新しい働き方が求められつつあります。コロナ禍は世界に未曾有の影響を与えると思いますが、この難局を乗り切り、MCDの更なる発展に少しでも寄与したいと考えています。
MaaS*1(マース):
公共交通機関にITを用いて結びつけ、人々が効率よく、かつ便利に使えるようにするシステム
第三の創業*2:
?(考えてください)、第一が紡織業、第二が自動車業
CASE*3:
C=Connected(コネクティッド=ネットワークへ常時接続
したつながるクルマ)
A=Autonomous(自動運転)
S=Shared&Service(シェアリング&サービス)
E=Electric(電動化)
という4つのトレンドの頭文字をもとにした造語
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