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役員の部屋|2020年10月


研修


羽柴 俊明



 

 私事ですが、8月に社内研修の企画・運営や各種資格取得支援など、社員の人材育成を担当する部署に異動となりました。これまでは土木構造物の点検・調査・診断を主に技術的な仕事ばかりをしてきましたので、コーポレート業務の勝手がわからず戸惑いながら日々過ごしております。

 

 近年の研修においては、アクティブラーニングが注目されています。アクティブラーニングは、主体的に問題を発見・解決する能力を身につけることが必要であり、学校教育の改善に向けて文部科学省が打ち出したものです。従来のように、講師が一方的に講義を行うだけの受動的な学習法ではなく、受講者同士のコミュニケーションを重視したり、プレゼン・ワークショップを取り入れたりと、受講者自身が積極的・能動的に学んでいく学習法です。働き方改革が進められ効率化や生産性が求められていく中で、主体性や問題解決力、発想力のある人材育成が急務となり、企業の研修や教育にアクティブラーニングの導入が進められている状況です。

 

 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により新しい生活様式が推奨される中、集合型研修の延期や中止、計画の見直しが余儀なくされました。このため、集合型研修の代替えとしてオンラインによる研修を取り入れる企業も多くなっています。オンラインによる研修はインターネット環境があれば場所・時間の制約がなく、効率的に研修を行うことができます。また、集合型研修よりもオンライン研修のほうが心理的にハードルが下がり、質問や意見が出しやすいという意見もあるようです(6月号の武田先生も仰っていました)。反面、一方的で受動的な研修になりやすい、受講者の緊張感・モチベーションの維持が難しい、接続トラブルが発生するなどの課題もあります。このため、オンライン研修において効果的な研修を実施するためには、集合型研修のメリットを取り込み、アクティブラーニングを実施できるようなプログラムおよびシステム環境を整えていくことが必要不可欠となってきます。 

 

 当社においては、Web会議や新入社員研修の一環でオンラインによる面談を実施しましたが、本格的なオンライン研修は導入していない状況です。しかし、新型コロナウイルスの収束の目途が見えていない状況であることから、課題はたくさんありますが、オンライン研修の導入についても早急に検討していかなくてはならないと考えています。

  

 このように、コンクリート診断とはかけ離れ、今まで使ってこなかった頭を必死に使いながら学んでいる今日この頃です。 

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