コンクリートaiサロン|2022年10月


支援技術


羽柴 俊明



 

 先日、遅ればせながらハンズオフ(手放し運転)が可能な運転支援システムを搭載した車に乗る機会がありました。今回乗車した運転支援システムは、高速道路の路面傾斜やラインの色など様々な道路情報をセンチメートルレベルの緻密さでデータ化した『3D高精度地図データ』と、7個のカメラ・5個のレーダ・12個のソナーで白線・標識・周辺車両を検知する『360度センシング』を組み合わせることにより、指定された高速道路の同一車線に限りハンズオフが可能になるというものでした。

 また、ハンズオフではありませんが、追い越し支援機能も搭載されており、周囲の安全をセンサーで確認した上で自動車線変更も行われます。この他にも、ドライバーモニターによりドライバーを監視し、前方不注意や居眠り運転と判断された場合は複数かつ多段階で警報を発出、反応がない場合には減速・停止し緊急通報センターに接続する機能も装備されていました。

 

 実際に運転してみると、正直はじめは怖さもあり完全にハンズオフとはいかないところもありました。しかし、走行性は非常によく、ふらつくことなく車線の中央をしっかりとキープして走行、車線変更も非常にスムーズでした。交通量の多い場面や、急な車線変更・割り込みなどの状況でどのような挙動をするのか体験することはできませんでしたが、運転支援技術の高さを感じることができました。また、試しにわき見運転(周囲を確認しながら、助手席の同乗者にも確認してもらいながら)をしてみましたが、しっかりと警告されました。漫然運転や居眠り運転、急病による事故の防止にはとても効果的であると思います。

 

 様々な運転支援システムが開発され導入されることにより、心に余裕も生まれ運転もより楽しく、そしてより安全になるのではないかと感じました。しかし、ハンズオフの条件にもあるのですが、『ドライバーが常に前方に注意して直ちにハンドル操作できる状況にある』ことが必要であり、現段階ではあくまで運転の主体は人にあります。最終的には人の判断が重要であることを忘れずに、運転支援システムをうまく利用し、『支援』してもらうことが大切であると思っています。

 また、運転支援システムによる自動運転を実現していくためには、インフラの維持管理も重要になってきます。レーンマークが薄れていたり、標識の視認性が悪くシステムが認識できない状況は避けなくてはなりません。そのためにも、点検においても点検支援技術を活用し、点検の高度化・効率化を図りながら維持管理していかなくてはならないと考えています。

 

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